患者さま・ご家族の方へ

認知症を知ろう

認知症は誰でもかかる可能性のある身近な病気です 注1

何らかの認知症の症状がある高齢者 注2 の将来推計

都内では、認知症の人は38万人を超えており、2025年には約60万人に増加すると推計されています。

[資料]東京都「要介護者数・認知症高齢者等の分布調査」(2013年11月)

認知症は、とても身近な病気です。認知症の人と家族が安心して暮らせる地域をつくることが大切です。
  • 注1 最新の国の研究によると、65歳以上の高齢者の約15%が認知症だといわれています。
  • 注2 要介護認定を受けている高齢者のうち認知症高齢者日常生活自立度I 以上の者

認知症とは?

認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が損傷を受けたり、働きが悪くなることで、認知機能 注3 が低下し、さまざまな生活のしづらさが現れる状態を指します。

認知症の状態

  • 脳の病気
  • 認知機能の低下
  • 生活のしづらさ
  • 身体の状態・生活の環境など
  • 行動・心理症状
  • 不安・うつ・怒りっぽさ・幻覚・妄想・徘徊 など

認知症の原因となる病気

認知症の原因となる病気には、主にアルツハイマー病脳血管障害レビー小体病の3つがあり、もっとも多いのがアルツハイマー病です。

  • アルツハイマー病
  • 脳血管障害
  • レビー小体病
  • その他
  • 前頭側頭葉変性症(ピック病など)、慢性硬膜下血腫、脳腫傷、正常圧水頭症などによるもの
  • 注3 「認知機能」とは、物事を記憶する、言葉を使う、計算する、問題を解決するために深く考えるなどの頭の働きを指します。
  • [出典]町田市いきいき生活部 高齢者福祉課発行『知って安心認知症-町田市版』

認知症を呈する代表的な疾患は下記の4疾患です。

アルツハイマー型認知症

アミロイドβタンパクやタウタンパクが脳内に蓄積され、脳の神経細胞が脱落・委縮する病気です。脳の委縮が進むと、もの忘れ、失計算、理解、判断力低下などの中核症状が出現します。幻覚・妄想などの周辺症状が認められる場合もあります。病気の進行をゆっくりさせる事を目的として、ドネペジル(アリセプト®)、ガランタミン(レミニール®)、リバスチグミン(リバスタッチ®)、メマンチン(メマリー®)などの抗認知症薬が使用されます。

血管性認知症

血管性認知症は、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳の血管の病気によって出現する認知症を総称したものです。脳の障害を受けた部位によって、まだら状の認知機能障害を呈します。その他、感情失禁、感情鈍麻、抑うつ症状などが認められる場合があります。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症とは、レビー小体と呼ばれる特殊なタンパクが脳の神経細胞(特に大脳皮質)に現れる認知症です。
進行性の認知機能障害、具体的な幻視、注意レベルや覚醒レベルの顕著な変動、レム睡眠行動障害、パーキンソン病に似た症状(筋肉がこわばり表情が硬くなる、歩行が小刻みになる、手足が震える)など、特徴的な症状が認められます。抗認知症薬の中ではドネペジル(アリセプト®)が使用されます。

前頭側頭葉変性症

前頭葉と側頭葉の脳萎縮を特徴とする認知症で以下のように分類されます。

前頭側頭型認知症

行動異常や性格変化などの症状が特徴的で、感情のコントロールが難しく、理性的な行動や計画をたてることができなくなったり、反社会的言動や立ち去り行動、不活発から過活動、無関心、共感・思いやりの欠如、病識欠如、食行動の変化などの症状が認められます。

進行性非流暢性失語症

言語表出の障害が認められる認知症です。失語の特徴として非流暢性、失文法、失構音、錯語、錯読などの症状が認められます。

意味性認知症

言葉や物の意味がわからなくなる事が特徴の認知症です。流暢に話をすることはできるが語義の理解、物品の品定障害が認められます。