栄養療法(胃ろう)外来

栄養療法に関する相談、胃ろう造設からスキンケアなどの相談、胃ろうキットのメンテナンスを、医師だけではなく管理栄養士・ソーシャルワーカーなどのスタッフが連携してサポートします。

胃ろう(経皮内視鏡的胃ろう造設術、PEG)とは?

胃ろうの略称であるPEGとは、Percutaneous(経皮)、Endoscopic(内視鏡的)、Gastrostomy(胃ろう造設術)の頭文字をとったものです。
内視鏡を用いて胃内腔と皮膚表面に瘻孔(ろうこう)を形成する小手術をいいます。

1979年にアメリカで最初に行われ、その後世界的に広まりました。
具体的には、食物や飲料や医薬品などの経口摂取が不可能、または困難な患者さまに対し、人為的に作成した瘻孔にチューブ留置し、食物や水分や医薬品を流入させ投与するための処置です。経口摂取(食事)と併用できるなど長期にわたる経管栄養のとき選択されていますが、当院では一人ひとりにとって最もよい方法は何かご相談させて頂きます。

当院の栄養療法(胃ろう)外来の特長

当院の栄養療法(胃ろう)外来は1995年に開設されました 2004年に全科型の栄養支援チーム(NST)が発足して活動を始め、2013年には厚生労働省の規定により管理栄養士が1名専任となりました。現在、引き続き多くの職種が本職との兼任で活動しています。

当院は、胃ろう造設に関して、日本で黎明期を担った病院です。
胃ろう造設、胃ろうキット交換、胃ろうによる経腸栄養指導を行なっています。また、胃ろうに関する患者さまのお悩み相談の窓口となっています。

ご高齢の方への配慮と取り組み

当院の入院患者さまには、高齢者の方が多いため、栄養療法としては特に、痩せ(るいそう)・低栄養・床ずれ(縟瘡)の改善・予防に力を入れています。
腸などの消化管の機能(栄養分の吸収など)に問題がなければ、あるいは利用できれば、できるだけ経腸栄養(食事・経口摂取・経管栄養投与)とする方針で活動しています。それが患者さまの栄養状態の改善や免疫能の改善につながり、それによって肺炎の予防、腎不全や心不全、肝機能の改善につながること、ひいては余病を最小限に抑え、寿命をまっとうする条件を整えることができると考え、取り組んでおります。

もちろん、栄養は入院中ばかりでなく、在宅・在施設においても重要です。
当院では、栄養療法をすべての療養環境において配慮して頂く助けになろうと「栄養療法(胃ろう)外来」をおこなっています。

「栄養療法」のあらまし

栄養療法は、人類の歴史の中で長らく治療の中心を担っていました。しかし、高度医療の発展の中で、ともすれば忘れられた存在のように扱われていました。

時代が進む中で、厚生労働省もNSTの必要性を再認識し、2010年4月からその活動を制度的にも評価するようになりました。
その理由は、いくら高度な医療をしてそれ自体は上手く行っても、その患者さんが低栄養になり体力が低下すると元気にならない。結果として治療の成果が得られないことが残念ながら目立つ。そのことが、統計研究で判ってきたのです。

受診時のアドバイス

栄養療法(胃ろう)外来は、予約制となっております。
まずは医療相談室まで、お電話にてお問い合せください。

患者さまの病状やご希望、生活環境等をお伺いした上で、それらの情報を踏まえ、当院の栄養療法(胃ろう)外来が適応か否かを医師と検討いたします。
医療機関に入院中の方、介護施設に入所中の方、自宅療養中でかかりつけ医師がいる場合は、主治医からの「診療情報提供書」(紹介状)をご用意ください。

診療日時金曜日 14:00~[予約制]
ご予約・ご相談窓口042-735-2222
来院時にご用意いただくもの患者さまの体重の変動がわかるもの
現在の栄養投与の内容がわかるもの

胃ろうの新規造設とメンテナンスについて

新規胃ろう造設

当院では胃ろうの造設後、特別なケアが必要なくなり、施設や在宅でも安心して胃ろうを使用できる段階になってから退院していただくようにしています(造設後約1か月)。
ただし造設後、病院へお帰りいただく場合や往診の医師にケアをしていただける場合は入院期間に関しても短縮が可能です。

  1. 1. 栄養療法(胃ろう)外来 胃ろうに関する説明をします。胃ろう造設の手技や偶発症についてもお話いいたします。胃ろうについてわからないことや不安なことは、このときに各種スタッフにご相談下さい。その上でご希望されれば入院予約となります。
  2. 2. 入院当日 入院時の検査を行い入院します。
  3. 3. 入院後から胃ろう造設まで 問題なければこの間約2週間。この間に必要な術前検査(術前内視鏡検査腹部CTなど)や栄養管理を行います。
  4. 4. 造設当日 木曜日の午後が手術日となります。30分程度で終了します。
  5. 5. 術後 約1週間傷の手当を中心に行います。胃ろうからの栄養は造設後通常4日~7日後に行います。その後特に問題が見られなければ、退院となります。

胃ろうキット交換

  1. 1. 栄養療法(胃ろう)外来 ご本人に栄養療法(胃ろう)外来にきていただき、瘻孔の状態や皮膚の状態、栄養状態を診させていただきます。その時点でおおよそのスケジュールを決めて、入院予約となります。
  2. 2. 入院当日 入院時の検査を行い入院します。
  3. 3. 入院2日目~ 疾患のフォローのための検査や栄養評価をしていきます。
  4. 4. 入院3日目木曜日の午後を予定しています。交換はおおよそ15分です。
  5. 5. 入院4日目 交換後特に問題がなければ、翌日退院となります。

セカンド・オピニオンについて

当院では、胃ろうのセカンド・オピニオンを承っております。

セカンド・オピニオンとは、患者さまが症状説明や検査・治療を受けるにあたり、主治医以外の医師に意見を求めることを指します。
複数の医師や専門家の意見を聞くことで、患者さまにとってより良い治療法を患者さま自身が選択していくことができるといったものです。

当院では、栄養療法(胃ろう)外来において、
「主治医に○△と言われたけれど、他の先生の意見を聞いてみたい。」 「胃ろう造設の手術をすすめられたけれど、どうしよう。」
「胃ろう造設以外に良い方法はないのか聞いてみたい。」
などといった患者さまの意見・質問に対して、ご相談をお受けしております。

セカンド・オピニオンを受けるには

ご用意いただくもの現在治療を受けている医師の紹介状
料金健康保険の適用とならないため、3,780円(税込)がかかります。